『ざつ旅 -That’s Journey-』第1話 感想＆見どころ解説｜旅の始まりは“ざつ”な一歩から！

2025年春アニメとして放送が始まった『ざつ旅 -That’s Journey-』。第1話では、漫画家志望の女子大生・鈴ヶ森ちかが、思いがけない“ざつ”な旅に出るまでの心の動きが丁寧に描かれています。

本記事では、第1話「はじめの1225段」のあらすじや見どころをわかりやすく解説。視聴者の感想や、注目された演出、登場キャラの魅力などもあわせてご紹介します。

「まだ観ていないけど気になる」「旅アニメが好き」という方にもぴったりの内容になっています。ぜひ最後までチェックしてみてください。

『ざつ旅』第1話のあらすじと基本情報

『ざつ旅 -That’s Journey-』は、漫画家を目指す女子大学生・鈴ヶ森ちかが、即興的かつ“ざつ”に旅に出ることで自分を見つめ直していく物語です。

原作は石坂ケンタ氏による漫画作品で、アニメ化にあたり、旅先での描写や風景を丁寧に描くことに注力した映像作品へと昇華しています。

第1話では、旅の起点となる出来事や、ちかの心理描写、目的地となる福島県・会津若松への移動が中心に描かれています。

タイトルは「はじめの1225段」

第1話のサブタイトル「はじめの1225段」は、物語の舞台となる福島県会津若松市にある飯盛山の階段数に由来しています。

1225段という具体的な数値は、旅の物理的な“第一歩”としての象徴であり、主人公がこれから進む長い道のりの比喩とも捉えられます。

階段を登るという行為には、挑戦や成長といった意味が込められており、静かな演出のなかにもしっかりとしたテーマ性が感じられます。

主人公・鈴ヶ森ちかが抱える葛藤とは？

ちかは漫画家になる夢を持ちながらも、思うように成果が出せず、持ち込み作品が不採用になったことで自信を失いかけています。

周囲との比較や、自分の才能に対する不安が積み重なり、日常生活の中で徐々に心が閉ざされていく様子が描かれています。

しかし彼女は、そんな自分を変えたいという思いから旅に出る決意をします。ちかの葛藤は非常にリアルで、視聴者の共感を呼ぶ要素になっています。

SNSアンケートから始まる“ざつ”な旅

ちかの旅のきっかけは、ふと投稿したSNSアンケート。「どこに行こう？」という問いかけに対し、フォロワーの反応が彼女の背中を押します。

この現代的な設定は、旅の計画が必ずしも綿密でなくていいというメッセージとして伝わってきます。

旅先が自分の意思で決まったわけではないからこそ、先入観なくその土地と向き合うことができ、物語のユニークさを際立たせています。

第1話の見どころ①：ちかの心の動きが丁寧に描かれる

『ざつ旅』第1話の大きな魅力のひとつは、主人公・鈴ヶ森ちかの内面描写が非常に丁寧に描かれている点です。

物語は、夢である漫画家としての道がうまく進まず、自己否定のループに陥っているちかの現状から始まります。

そこから少しずつ、自分の気持ちと向き合い、変化を受け入れていく過程がじっくりと描かれています。

夢と現実のはざまで揺れる心理描写

ちかは、一度は賞を取ったものの、次に進もうとするたびに結果が出ず、自信を失っています。

部屋に引きこもり、思考が堂々巡りになってしまう様子は、創作活動や夢を追っている人なら誰でも一度は感じることがある壁として描かれています。

「頑張っているのに、評価されない」——この葛藤に向き合う姿勢がリアルで、感情移入しやすいポイントになっています。

ひとり旅を決意するまでの内面の変化に注目

一見衝動的に見える旅の決断ですが、実際には彼女の中で“今のままでは何も変わらない”という思いが静かに積み重なっていたことがうかがえます。

旅に出る直前の彼女は、はっきりとした目的やゴールを持っているわけではありません。

それでも、SNSのアンケートを通じて人とのつながりを感じたり、移動中の車窓から見える景色に心が動いたりと、少しずつ心がほぐれていく様子が自然に描かれています。

「ひとりで動いてみること」が、どれだけ心に変化をもたらすのか。ちかの行動はそのことをそっと教えてくれます。

第1話の見どころ②：背景美術と音楽の美しさ

『ざつ旅』第1話は、ストーリーだけでなく、視覚・聴覚に訴えかける演出も大きな魅力となっています。

特に注目したいのは、旅の舞台である会津若松の風景描写と、それを引き立てる音楽や“間”の演出です。

旅をテーマにした作品として、視聴者に「その場にいるような感覚」を与える仕掛けが随所に施されています。

旅情を感じる会津若松の風景描写

アニメ第1話で描かれる会津若松の街並みや、移動中の列車からの車窓、飯盛山へと続く階段などは、実在の風景を忠実に再現したものとなっています。

遠くに広がる山々の稜線や、古き良き街並みの質感は、旅情を掻き立てるだけでなく、主人公・ちかの心の変化を視覚的に表現する重要な要素でもあります。

細部まで丁寧に描かれた背景美術は、観光地としての魅力はもちろん、静けさや空気感までも伝えてくれるようなリアリティを持っています。

情緒を引き立てる優しいBGMと間の取り方

ちかの心情を補完するように流れるBGMは、主張しすぎない落ち着いたトーンが中心で、物語全体に温かな空気をもたらします。

また、あえてセリフを抑えた“間”の使い方が非常に効果的で、登場人物の感情がにじみ出るような演出になっています。

静かな場面にこそ音楽が活きる構成は、旅のひとときを視聴者にゆっくりと感じさせ、作品全体の心地よいテンポを生み出しています。

背景と音楽が一体となることで、「ただの移動シーン」が「心が動く瞬間」に変わる、そんな丁寧な作りが感じられる第1話です。

第1話の見どころ③：実在の観光地が登場

『ざつ旅』第1話では、福島県・会津若松市の実在する観光地が舞台となっています。

そのため、作品を通じて実際の旅情を味わえる点も、視聴者から高く評価されているポイントです。

物語の中で描かれる場所の多くは、現地に足を運べばそのままの風景を体感できるため、「アニメを観て聖地巡礼をしたくなった」という声も多く見られます。

「飯盛山」の1225段に込められたメッセージ

第1話のタイトルにもなっている「はじめの1225段」は、会津若松市にある飯盛山の石段の数を示しています。

この階段は、飯盛山にある白虎隊記念館へと続く道として知られ、歴史的にも観光的にも非常に有名なスポットです。

アニメの中では、この1225段が主人公・ちかの新しい一歩を象徴するモチーフとして描かれており、ただの観光描写ではなく、彼女の内面と強くリンクしています。

階段を登るシーンは、物理的な“移動”であると同時に、精神的な“変化”の表現でもあり、視聴者に深い印象を残します。

実在する旅館や風景が視聴者の興味を引く

作中に登場する旅館や街並みも、実際に会津若松市内に存在するロケーションがモデルになっています。

たとえば、ちかが立ち寄った宿や、街角で見かけたお店、石畳の道などは、地元の風情をそのまま活かした描写となっており、地域の魅力がしっかりと伝わってきます。

そのため、「アニメで描かれていたあの場所に行ってみたい」「現地を歩いてみたい」といった感想も多く、作品をきっかけにした地域への興味・関心の広がりが期待されます。

リアルな風景の再現は、観光情報としても役立つ要素を持ち、単なるアニメの枠を越えた魅力を感じさせてくれる部分です。

第1話の見どころ④：個性的な登場人物たち

『ざつ旅』の魅力は、旅そのものだけでなく、物語を彩る登場人物たちにもあります。

第1話では、主人公・鈴ヶ森ちかのほかに、今後の旅に大きな影響を与える存在となる友人や後輩が登場します。

それぞれが異なる価値観や性格を持っており、物語に多様な視点をもたらしてくれるのが特徴です。

親友・蓮沼暦（ハッスー）の存在感

蓮沼暦、通称“ハッスー”は、ちかの親友であり、ちかが旅に出るきっかけを作る重要なキャラクターです。

彼女はとても行動力があり、インドア志向のちかとは対照的にアウトドアな性格で、作中でも軽やかに物事を進めるポジティブな雰囲気を持っています。

ちかがSNSで旅先を募る際に、軽く背中を押してくれるハッスーの存在は、ちかの不安を和らげるだけでなく、視聴者にとっても安心感を与えるキャラクターです。

物語が進む中で、彼女がどのように旅に関わっていくのかが注目されています。

後輩・鵜木ゆいの可愛らしさと成長に期待

第1話の終盤に登場するのが、ちかの大学の後輩である鵜木ゆいです。

まだ本格的に物語に関わってはいませんが、その存在感とキャラクターデザインから、今後の活躍が期待される人物です。

ゆいは、ちかに憧れを抱くような素直で可愛らしい性格で、旅の中で彼女自身も成長していく過程が描かれる可能性があります。

メインキャラクターたちの関係性は、物語の進行とともに変化していくことが予想され、それぞれの視点から旅がどのように見えるのかも楽しみな要素です。

第1話の見どころ⑤：旅を通じた“癒し”の時間

『ざつ旅』は、アクションや大きな事件が展開する作品ではありません。

その代わりに、登場人物が旅を通じて自分自身を見つめ直すという、静かで深みのある時間が描かれています。

第1話では、日々の生活に疲れたり、夢に迷ったりしたときに感じる「どこか遠くに行きたい」という気持ちに共鳴するような“癒し”の描写が印象的です。

何も決めずに出かけるからこそ見つかる楽しさ

物語の出発点は、ちかがSNSで「どこに行こうか？」と軽く投げかけたアンケート。

そこに明確な目的地も、綿密な計画もありません。

いわば“ざつ”な決断ですが、その曖昧さこそが、予定調和ではない出会いや発見を生み出します。

会津若松という地に対しても、観光名所を巡るというより、ふと足を止めた風景や階段の上で感じる風といった“ささいなこと”がちかの心を少しずつ動かしていきます。

観光より“心の再起動”をテーマにした構成

『ざつ旅』の旅は、いわゆる旅行番組のように名所や名物を紹介することが主目的ではありません。

それよりも、自分の内側と向き合うための時間としての“旅”が描かれています。

ちかが登った階段、出会った景色、泊まった宿。それらが特別なスポットではなくても、彼女にとっては心を整える大切な場所になります。

視聴者にとっても、「何も予定がない旅に出るのも悪くない」「行き先を決めずに動いてみるのもアリかもしれない」と思わせてくれる内容になっており、日常に疲れた人の心にそっと寄り添ってくれるエピソードです。

視聴者の感想まとめ｜共感の声と期待感

『ざつ旅 -That’s Journey-』第1話は、SNSやレビューサイトを中心に視聴者からさまざまな感想が寄せられています。

その多くは本作の“静かでやさしい物語性”や、“旅”を通じた癒しの時間に好感を持ったもので、今後の展開にも期待が高まっています。

以下に、特に印象的だった感想の傾向を整理してご紹介します。

「風景がきれい」「安心して観られる」と好評

まず多くの視聴者が評価していたのが、背景作画の美しさです。

実際の会津若松の風景が精緻に描かれており、「そのまま観光地紹介にもなりそう」といった声もありました。

また、派手な展開や刺激的な表現が少ないため、「心穏やかに観られる」「夜にゆっくり観たいアニメ」といった、安心感のある作品として受け止められています。

「静かだけど心が動く」作品との声も

第1話のストーリーは大きな事件が起こるわけではありませんが、その静けさが逆に視聴者の感情にじんわりと響いています。

「派手なドラマがないからこそ、主人公のちかの小さな心の変化に気づける」「“動かないこと”も大切だと思わせてくれる」という意見があり、現代のアニメにおける新しい“静の魅力”を感じさせてくれる作品として高評価を得ています。

他作品との違いや“実写でも見てみたい”との意見も

一部の視聴者からは、『ゆるキャン△』などの“ゆる旅系アニメ”との共通点を指摘しつつも、『ざつ旅』ならではのリアル感や生活感に注目する声もありました。

特に、「旅の描写がリアルすぎて、実写ドラマ化も似合いそう」というコメントや、「ドキュメンタリーのような雰囲気が好き」といった意見も見られ、アニメとしての枠を超えた魅力を感じている人が多いことが伺えます。

第1話を見て「次はどこに旅するのかが楽しみ」「キャラ同士の関係性も深まっていきそう」といった期待の声も多く、今後のストーリーへの関心も高まっているようです。

ざつ旅　第1話 感想＆見どころ解説｜まとめ

『ざつ旅 -That’s Journey-』第1話は、日常に悩みや迷いを抱える主人公・鈴ヶ森ちかが、“ざつ”で即興的な旅へと踏み出す姿を描いたエピソードです。

大きな事件やドラマチックな展開はないものの、静かな演出と丁寧な心理描写が光り、視聴者の心に寄り添うような物語が展開されました。

風景や音楽、登場人物の個性など、多くの要素が心地よいバランスで構成されており、「また次回も観たい」と思わせてくれる魅力があります。

第1話は“旅に出る理由”を丁寧に描いたプロローグ

この作品の旅は、観光やアクティビティが目的ではなく、“気持ちの整理”や“自分の再起動”といった内面的なテーマに重きを置いています。

第1話ではその入口として、ちかが旅に出るまでの心理的なプロセスがしっかりと描かれており、旅そのものに深みを与える演出が印象的でした。

視聴後には、「何かに迷っているとき、こういう旅も良いかもしれない」と、ふと自分の人生にも重ねたくなるような感覚を覚えます。

今後の旅と人との出会いにも注目！

第1話では、ちかの親友ハッスーや後輩ゆいも登場し、今後旅にどのように関わっていくのかが楽しみなポイントです。

また、各話で訪れる場所が実在の街であることも本作の大きな魅力であり、視聴することで“旅に出たような感覚”を味わえる構成になっています。

今後は、どんな場所で、どんな出会いがあり、どんな心の変化が描かれていくのか。旅の続きが待ち遠しくなる第1話でした。